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僕は松本人志の映画が見たかった《映像はロックだ39》

僕は松本人志が大好きである。TV業界において僕は彼を尊敬して止まない。
しかし、彼を裸の王様にしてはならない。「大日本人」は映画としては全くの駄作だった。


彼の真骨頂はその適当さだろう。計算しているのか、それとも彼の天才的な瞬発力の賜物なのか分からないが、TVで見る彼はいつも適当さで既成観念を壊すやり方だ。
僕は映画でもそれを見たかった。
高い金を使って適当な映画を作ってしまう、ある種、贅沢な笑いは映画でこそ出来る事だろう。
ストーリーは適当で、キャラクター設定も全部、適当に仕上げた映画。
そう、僕は映画が見たいのだ。
それにしてもだ。それにしても、あのLASTはお粗末過ぎる。なぜ、あの部分だけチープにしちゃうのか。あれは適当ではなく手抜きだ。TVで見るガキの使いと全く同じではないか。ならば、それはTVなのだ。TVじゃOKでも映画ではNG。
映画の既成観念を壊すと彼は事あるごとに言っているが、映画をTVのバラエティにしちゃうのは、映画の既成観念を壊す事とは違うだろう。
断っておくが、映画の中で僕は10回は笑った。しかし、良しではないのだ。
僕は映画のLASTは映画そのものの評価とイコールだと思っている。
だからこそ、もったいない。彼は、あのLASTによって映画の既成観念を壊したのではなく、彼自身の映画を壊してしまったのだ。
また、彼の言う、分かる人に分かればいいという考えは観客に対しての冒涜だ。そういう発想は面白くなければチャンネルを変えればいいTVでは持ち込んでもいいが、金を払って2時間、見なければならない映画には持ち込んでほしくない。フランスでは面白くなければ途中で退場する客が多いらしいが、そういった事は日本人の資質にはないだろうし、やはり大衆娯楽という言葉があるように、映画の仕事は客を見ながらやらなければならないと思う。
絶対にだ。
彼はTVでは王様だが映画では平民だった。
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by ricayaa | 2007-06-11 10:38


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