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《映像はロックだ59》スラムドッグ$ミリオネア

映画を見るときに子供と動物を扱ったものはあざといという声を耳にすることがある。
短絡的なお涙頂戴映画に対する嫌悪感からの発言だと思うが、製作側からすると子供と動物を扱った映画ほど大変なものは無い。現場は間違いなく戦場になる。
しかし、気持ちの上でいくら火の海になろうと子供や動物たちにそのことを覚られてはいけない。
常に明るく、ここは楽しいところだよという雰囲気を無理やりにでも醸し出しながら仕事に打ち込む。
そのGAPから例外なく全員、胃がやられてしまう。

子供は気まぐれだし、時折、子供は天使という言葉にすら憤りを感じるようになる。
動物に至っては行き場の無いやり切れなさが現場を覆う時が多い。何故、言葉が通じないんだろうなんて真剣に悩んじゃったりする。

スラムドッグは多くの子供がムンバイを所狭しと駆け回る。その屈託の無い笑顔をフィルムに焼き付けることの出来た監督やスタッフは持久戦の中での勝利者だ。

勿論、ジャマール、サリーム、ラティカの3人の子役は本当に素晴らしかった。
脚本上、ところどころに無理やりなこじつけはあったけれど確実に子供の笑顔がそれらを凌駕していた。
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by ricayaa | 2009-06-14 18:19 | 映像はロックだ!


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