男は総じて”ヤクザ”的な生き方に何処か憧れているだろうし、女はそういう危険な香りに何処か惹かれるものだ。
それは意識するしないに関わらずいつの時代も同じである。
だからヤクザ映画は不変なのだ。
ヤクザ映画といっても大きく分けるとふたつある。
バイオレンス重視で行くか、スタイリッシュに行くか。
この北野映画のoutrage。僕はかなりバイオレンスを期待していたが、あまりに簡単に殺し捲くっているので逆にゲーム的なものになってしまってバイオレンスそのものの危険な香りが薄まってしまったのは残念だ。
全員悪人というキャッチだったが悪とは善があって始めて成り立つ。挙句、ちょっと豪華なVシネになってしまった感は否めないし、またVシネに出演されてる名もない役者のほうがえぐい殺し方や壮絶な死に様を演じている。
有名どころを取り揃えたはいいが結局は型に嵌まった演技しか見えなかった。
石橋蓮司だけが突き抜けたように思う。